外国人の住まい探し(3)

家探しのきつい現実を目の当たりにして希望ランクを落とし、「ぎりぎり妥協できる」レベルのマンション・アパート数軒に絞る。 そして本人を前に差別発言をされるとつらいので、邪鬼は置いてく。 『３度目の正直』に、のぞみをかけて。 *** 不動産屋C（３軒目）***地元のちいさなお店。事務所にはおばちゃんがひとりいるだけ。 さ ： 「内覧したいマンションとアパートがあるんですけど」 担： 「はいはい。じゃ、この用紙に記入してね」 さ ： 「（書き終わる）・・・はい、どうぞ」 担： 「・・・あ～・・・。ダメ だわ」 さ ： 「何でですか？」 担： 「外人さんでしょ？」 さ ： 「不安定ってことですか？でも、この家賃ならわたしの収入だけでも払えますよ」 「ねえ、何が起こってるの？」な邪鬼がいないので、今回は闘える。 おばちゃんは「まったく、ねえ」な にやにや。 担： 「あのね。入居審査でみるのは男だけなの。女は関係ないの。 外人は嫌われるんだよね～。収入面で不安はあるし、うるさいし、パーティーとかするし、言葉は通じないし、ゴミ出しとかの規則を守らないし」 ・・・よくそこまで一方的に決め付けられるよな・・・。 さ ： 「あの、そういう分かってない人もいるのかもしれないですけど。でもウチの場合は日本人のわたしがついてるから、通訳もできるし、ゴミだとかのルールもちゃんと守れるし、近所迷惑なことはしません。状況がぜんぜん違うじゃないですか」 担： 「外人が嫌で引越しちゃう人だっているよ。 ほかに誰も借りてくれなくなるでしょ。 『日本人が寄り付かなくなる』って大家が嫌う」 さ ： 「門前払いするまえに、ウチの事情を話して、いちおう大家さんに確認してくれてもいいんじゃないですか？」 担： 「いや～、ムリ無理（鼻で笑う） 旦那さんが日本人で奥さんが外人だったら、 まだいいんだけどね」 ここはどこ？いつの時代だっ？！ 教訓 ： 『２度あることは、３度ある』世の中そんなに甘くない。